Lionel Loueke Trio

2013/06/20 @ 新宿Pit-inn


Lionel Loueke (g, vo)
Michael Olatuja (b)
John Davis (ds)


1st set:
Ouidah
Hope
Farafina
Ifê


2nd set:
Tribal Dance
Chardon
Bayyinah
Freedom Dance
Nonvignon


Lionel Loueke は好きだけど中々見る機会がなかったミュージシャン。来日するときはだいたい Herbie Hancock のバンドで、気づいたらチケット売り切れてたりするから困る。今回は Heritage のレコ発みたいな感じで自身のバンドで来日。


曲の多くは Heritage から。最後の Nonvignon だけは違う。1st set の Farafina から異常な盛り上がりを見せた。ピットインがあんなに盛り上がってるのを初めてみた(まあ普段盛り上がらない系のライブによく行くからだろうが)。


Lionel Loueke はPRSかなんかのエレクトリックギターで、 Freeze とかのエフェクターをほんのり使いつつ、でも基本はエフェクターは関係ない。フレーズ、リズム感共に独特としか言いようがない。最近はロックっぽいフレーズも弾くようになってきて、一層幅が広がっているような。あのワールドミュージックらしさと混ざったらもっと面白いのかな?


Michael Olatuja は多弦のエレベ。リズム感がいい感じだけど、まあ普通。Tribal Dance でイントロ弾いてたのがよかった。


John Davis は名前記憶してなかったのだが、今回見てしっかり覚えてしまった。音も綺麗だし、盛り上げるところちゃんと盛り上げるし。でも自分からなにか引き起こす感じではなさそう?

Sam Yahel Trio

2014/01/15 @ Pit-inn


Sam Yahel (p)
Matt Penman (b)
Jorge Rossy (ds)


知らない曲が割とあったのでセットリスト省略
Truth and Beauty, Yardbird Suite, Just in Time あたりはわかったが。
Yardbird Suite をフリーっぽく始めてて、おいおい大丈夫かと思った。


Jorge Rossy は苦手意識があるが、めったに来日しないだろうと思って観に行く。結論から言うと、ちょっと良さがわかった。すごいまわりの音楽聞いてるし。


Sam Yahel はソロの取り方がなんか前と変わった印象。すごい間のとり方がいい感じになった気がする。弾きたい音が出てくるまで弾かない、という感じで、ちょっと間は空くんだけど、それがイイ。すごい勉強になった。


Matt Penman はなんかソロはそんなでもないけど、リズム感がすごい。ちょっとだけそれを習得したような気がしたんだけど、もう忘れてしまった。はずむような感じ、というか、ほんの少し前に入るというか。

Jon Cowherd Mercy Project

2014/02/09 & 2014/02/12 @ Cotton Club Tokyo


Jon Cowherd (p)
Steve Cardenas (g)
John Patitucci (b)
Brian Blade (ds)


02/09 1st
(途中から)
Mercy Suite - Part 1
Mercy Suite - Part 2 (Grace)
Mercy Suite - Part 3 (Mercy Wind)
Four Rivers


02/09 2nd
Blessings
Newsong
Baltica
Surrender's Song
Poor Folks
Lowertown (encore)


02/12 1st
Baltica
Blessings
The Columns
Surrender's Song
Positude
Four Rivers (encore)


02/12 2nd
Newsong
Lowertown
Mercy Suite - Part 1
Mercy Suite - Part 2 (Grace)
Mercy Suite - Part 3 (Mercy Wind)
Poor Folks (encore)


Jon Cowherd のソロプロジェクト。CDが出るか出るかと言われ続けて早◯年でやっと出て、そのプロモーションみたいな感じで来日か?初日と最終日に観に行った。CDとはギターが違うだけ、というかライブはだいたい Steve Cardenas がやってるみたいなので、あんまりトラという感じがしない。ちなみに Artist Share で買ったCDがまだ届かないのに、ライブ会場にはCDがあって、なんだこの仕打ちは、と思ったり。


曲の多くはMercyから。Blessings と Poor Folks は新曲なのかな。わりと似た曲、似た展開が多い。特にソロで一発モノみたいになる曲が多いので、John Patitucci はたまに飽きてた。そして途中で勝手にキーとか進行とか変えてた。


Steve Cardenas、初日はあんまり曲弾けてなかったような気がしたけど、最終日ではしっかり馴染んでたし、なんならバンドを引っ張るときもあってよかった。特に、最終日2ndは珍しく壊れてた。Lowertownのイントロとかしっとりしててすごい良かった。


Jon Cowherd は割と安定していいんだけど、やっぱりたまにスゴイいい時があって、さすがだなと思う。9日の Poor Folks で謎のおもしろアウトフレーズを弾いてたりするっていう良さもあるし、12日の Mercy Suite のイントロの展開の良さとかもあるし。


John Patitucci と Brian Blade は格がやっぱり違った。この二人と残りの二人、やっぱり格が違う。残りの二人は、自分の得意なことを弾いたら良いんだけど、この二人は何をやっても良い。ソロ弾くとき、みんなの注目の集め度合いが全然違う。


4回も観に行ったわけだけど、全然後悔しなかったどころか、もっと観に行けばよかったと思った公演だった。

Kurt Rosenwinkel Quartet

2014/03/05 Kurt Rosenwinkel New Quartet @ Cotton Club Tokyo

Kurt Rosenwinkel: g
Aaron Parks: p
Orlando Le Fleming: b
Colin Stranahan: ds


setlist:
1. Our Secret World
2. Welcome Home
3. A Shifting Design
4. Heavenly Bodies
5. Isle of Everything
6. Star of Jupiter
7. Under It All (encore)


また Star of Jupiter 系かと思いつつ、メンバーが違うのでまあ見ようと思って、1公演だけ観に行くことにした。
Colin Stranahan は見るのは初。なんか軽快なドラムという印象しかなかったので、どうなるのか気になっていた。

Kurt Rosenwinkel の機材は、Walkin'のギターに宇宙船コクピットみたいなエフェクターボード、卓直結のアンプという最近のセッティング。The Bad Plus との公演でエフェクターボードとアンプのセッティングが微妙だったので、少し嫌な予感。Aaron Parks の前にはローズがあった。Colin Stranahan はバスドラ二つというセッティング。最近 Kendrick Scott もそんな感じみたいなので、なんか流行ってるのだろうか。

Our Secret World は結構音もよくて、カートの気合も抜群で、いいんじゃないかと思っていたら、それ以降がイマイチ。カート、気合入ってるんだけど、手癖が多い?でも、ギターうまいし、コードもイケてるし。
Star of Jupiter のギターイントロとか格好良かった。なんか低い音になるとその一オクターブ下の音が付け加わるようなエフェクター使ってて、ずるいなと思った(それなりに楽して音の厚みが変わるんだもの)。

Aaron Parks はなんか不思議な感じ。ものすごく自然体で演奏していて、ひょうひょうとしているというか。好きな雰囲気ではあるが、なんか不思議。Isle of Everything、トリオで来日した時に聞いたときの方がよかったような。変なキメが増えてた。Heavenly Bodies でローズでイントロ弾いてたのとかよかったな。曲中では、ローズの高いドの音が調子悪かったのに悪ふざけで何回か弾いたりしてた。

Orlando Le Fleming は可もなく不可もなくという印象。A Shifting Design でソロがあったけど、そつなくこなしていたというかちょっと微妙だったというか。Joey Calderazzo で見た時のほうが良かった。

Colin Stranahan は頑張ってた。グルーブ系の曲(Welcome Home とか Heavenly Bodies とか)では結構気持ちよさそうに叩いていたけど、激しい系の曲とかではあんまり普段やらないであろうドラムを叩いていたのかなぁ。二つあるバスドラは、一つは高め、一つは低めのチューニングだったんだけど、曲に合わせて低いバスドラも用意したんだろうか。さり気なく音楽に関わってくる感じのドラムがいい感じなんだけど、多分カートはバカみたいに盛り上げてくれるドラマーの方が好きなんだろうなぁと思った。Star of Jupiter のドラムソロとか、カートがなかなか終わらせてくれなかったし。

という感じで、見終わったあとは、なんか複雑な気持ちだった。でもアンコールでやった Under It All がいい感じで、そこはすごい救われた。この曲はすごい歌ってた。

Kurt Rosenwinkel Quartet

2013/03/16 Kurt Rosenwinkel New Quartet @ 草月ホール
Kurt Rosenwinkel: g
Aaron Parks: p
Eric Revis: b
Justin Faulkner: ds

setlist:
Our Secret World
Welcome Home
A Shifting Design
Heavenly Bodies
Gamma Band
Deja Vu
Homage A'Mitch
Under It All
Star of Jupiter
Unknown (by Aaron Parks)


Kurt Rosenwinkel のマジメな(といってはいけないんだが)バンドで来日するというので、最近カート熱が下がりつつもチケットを取る。S席が売り切れていてA席を買ったが、ホールの中央あたり(前後左右の意味で)でとてもいい席だった。このプロモーターは座席割り当てのアルゴリズムを公開していてよい。先着順でいい(と思われる)席を順に割り当てていくらしい。

演奏は圧倒的。説得力が違う。新作のCDはあまり好きではないのですが、ライブだと全然違う。ソロも丁寧だし、なにより Justin Faulkner の威力がハンパない。そこまで攻めるか!新作の曲はあまり印象がないのですが、盛り上がる系の曲は強く印象に残る(Gamma Band やら Star of Jupiter やら)。アンコールでやった Aaron Parks の "Unknown" もすごい良かった。あ、アンコールではカートが飲食禁止のホールでビール片手に出て来ましたよ(告げ口)。

ただPAが少しイマイチだったのは心残り。Aaron Parks の音はほぼ聞こえず、ベースの音はモコモコ。ベースはしょうがないにしても、ピアノはもう少し大きくして頂きたかった(途中で Justin Faulkner がピアノの音上げろといっていたのはモニターの音量だったのかどうか)。

Jim Hall Solo

2012/06/02 Jim Hall @ Cotton Club (2nd show)
Jim Hall: guitar
Brian Camelio: guitar
setlist:
Careful
All the Things You Are
Body and Soul
(ここまで solo)
Beija Floor
Free piece
Big Blues
My Funny Valentine
St. Thomas

まず Jim Hall Solo と言って客を集めた(そして満席だった)のに変なおっさんが途中で入って、しかもデュオの方が曲数多いのはなんなのか、と思った。風のウワサでは、 Jim Hall 側がはじめ全編 Duo でやりたいと言い出したのを Cotton Club がそれじゃあなんでも、というのでこういう配分になったらしい。ふざけている。

Jim Hall ももう年なので、ソロだとテンポがあったりなかったり、デュオだとテンポはあるという感じで、比較的淡々と進む感じ。あまり弾けてはいないのですが、ところどころで変なコードを挟んでくるのはさすが。 Brian Camelio は普通の曲だといまいちでしたが、フリーはすごい良かったです。

Pat Metheny & Larry Grenadier

2012/01/23 Pat Metheny & Larry Grenadier @ Blue Note Tokyo (2nd show)
Pat Metheny: guitar
Larry Grenadier: bass
setlist
Sound of Water
Bright Size Life
Sirabhorn
I'll Remember April
Always and Forever
Question and Answer
New Year
Farmer's Trust
Improvisation with Orchestrion
Antonia

Pat Metheny でした。今まで何度も観る機会はあったのですが、当時はそこまで好きというわけでもなく、なんとなく「まぁいいや」と思っていました。 Orchestrion が出たあたりからハマり始め、気がつくとすごい好きになっていました。その Pat Metheny を小さい会場で見られる、しかも Larry Grenadier と!ということで、頑張って観に行く事にしました(通常よりもチャージが上がるんですよね、やっぱり)。

単純に感動してしまいました。特に Orchestrion の小型版が出てきたあたりでテンションは最高潮です。とにかく楽しいライブで、これがアメリカのエンターテインメントか、としみじみと感じていました。今までは Orchestrion の CD を聞いてもよくわからなかったのですが、これ以来なんとなくわかるようになりました。

ただ、 Farmer's Trust を弾くときにチューニングが気になったようで、ちょっと弾いてチューニング、となっていたので、 Farmer's Trust だ!!!という感動は少し薄かったです。